【なんとなくダイアリー】Casa BRUTUS『日本の現代アートまとめ』/pen『現代アートの巨人たち』/STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ/今夏、森美術館で開催予定

今夏、森美術館で開催予定の『STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ』に合わせて、雑誌『Casa BRUTUS』と『pen』が同展覧会を特集。この展覧会では、草間彌生、李禹煥、宮島達男、村上隆、奈良美智、杉本博司の作品が一堂に集まります。

約20年、いやそれ以上か、、、日本の現代美術のトップを走り続けてきた7名の作品が、一堂に集まる。これは大ニュースです!

春に開催される予定でしたが、新型コロナウィルスの影響により延期されました。無事、夏に開催されることを願っています。

◆ 好きな作家は、杉本博司李禹煥の二人。

杉本博司の作品を初めて見たのは、書店で見た写真集でした。

その中の「海景」シリーズに感動しました。

「海景」は、世界各地の水平線を撮影した作品です。

モノクロの美しいプリント、ミニマルな構図。そして、古代人が見た風景と同じものを現代の我々が見ることは可能だろうかというコンセプトを知り、増々、その作品に魅かれました。

そして、2005年に森美術館で開催された個展「杉本博司:時間の終わり」展で、初めて実物を見ることができました。海の中に吸い込まれるような感覚、いつまでも作品の前にいたくなるような感覚を味わいました。

月やその光跡が写る、「海景」の延長となる作品「Revolution」。このCASAで初めて見ました。月が写り込んだ海景を縦位置にして、縦長にクロップ。まるで掛け軸のような感じ。美しいです。部屋に飾りたい。実物に会えるのが楽しみです。

「海景」以外にも、「ジオラマ」、「ポートレート」、「劇場」、「建築」など、初期から一貫して明確なコンセプトに基づいた写真作品を制作しています。

そして、近年では、写真だけではなく、古美術や文楽、建築等、幅広い芸術領域をつなげる活動をしています。


李禹煥の初期の作品、筆跡が残るペインティングが好きでした。とてもシンプルなのに、心を揺さぶるものがあります。

『線より』は、藍色の線が縦に幾本か引かれ、カンヴァスの下方にいくほど、かすれていきます。『点より』は、藍色の点でカンヴァスが埋められている作品です。余白の美しさ、静謐さが際立っています。

近年の活動は、知りませんでした。初期の作品が発展したかのような作品『対話』シリーズ。大きな筆で描かれたような筆跡。美しいグラデ―ション。早く、実物を見たい!

平面だけではなく、自然石やガラス、鉄板を組み合わせた作品もあります。

2010年、ベネッセアートサイト直島に李禹煥美術館が開館。

2014年には、ヴェルサイユ宮殿で展覧会を開催しました。

直島の美術館には行ったことがありません。是非、行ってみたいです。

◆ 村上隆

村上隆は、世界中で回顧展が開催されている作家です。

テレビのアニメ番組から抜け出してきたようなキャラクター。ポップでカラフルな色遣い。毒気がいっぱいのフィギュア、巨大な絵画作品。

2008年に、作品『マイ・ロンサム・カウボーイ』はNYのオークションで、16億円で落札され話題になりました。

◆ 宮島達男

宮島達男は、80年代後半からデジタルカウンターを用いた作品を発表し続けてきました。

LEDの光を用いたインスタレーションが主な作品。

近年は、『ペインティング・オブ・チェンジ』という、デジタルの数字がカラフルにペイントされた平面作品を制作しています。

1999年のヴェネチアビエンナーレに『Mega Death』が出品されました。

◆ 奈良美智

おでこの広い、鋭い目つきの女の子のイラストレーションが有名です。

出身地である青森県の県立美術館には、巨大な『あおもり犬』が展示されています。

サブカルチャーと美術をつなげた作品は、現代美術の垣根を低くしました。

最新作は、少女の顔を正面から描いた『ミス・ムーンライト』。

2018年、栃木県那須塩原市にアートスペース「N’s YARD」を開館。

今年は、ロサンゼルスで大規模な個展を予定しています。

◆ 草間彌生

水玉模様のカボチャといえば、誰もがその作品を思い浮べるのではないでしょうか。

原色を用いた強烈色彩の作品。水玉模様や網目模様ですべてを覆いつくしたカンヴァスや立体は、とても特徴的。

すでに50年以上、日本の現代美術のトップシーンで活躍している大御所。

2017年には、草間彌生美術館が新宿区に完成し、増々精力的に作品を生み出しているようです。

◆ 日本の現代美術シーンのトップランナー6名が一堂に集まる贅沢な展覧会!

現代美術の展覧会は、なかなか集客できず、美術館からは敬遠されがちです。

海外で有名な日本人アーティストという、逆輸入の形で、日本で知られることが多いです。

そんな中、草間彌生、李禹煥、宮島達男、村上隆、奈良美智、杉本博司という6名の作家を集めるという企画は、とても貴重です。

本展のために制作された作品もあるようです。

無事、開催されることを願っています。

 

森美術館の公式サイトは、こちらです。

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