写真では表現できない、精緻な描写と鮮やかな色彩が魅力のボタニカル・アート

【おいしいボタニカル・アート / 静岡市美術館】18~19世紀に描かれた野菜や果物、ハーブなどのボタニカルアート(植物画)を観ることができました。当時の英国には、世界中の新しい植物が導入、栽培され、食文化の多様性を大きく広げました。

ボタニカルアート2

現在放映しているNHK連続テレビ小説『らんまん』の主人公は、植物学者の牧野富太郎です。牧野富太郎は、新種や新品種など約1500種類以上の植物を命名し、日本植物分類学の礎を築きました。また、「牧野日本植物図鑑」を刊行しました。そこで、現在、注目を集めているのがボタニカル・アート(植物画)です。

ボタニカルアートは、植物の特徴を、精密な絵で記録したものです。写真がなかった時代は、植物図鑑を編纂するときに大切な役割を果たしました。また、ある植物が食用に適しているのかどうかを調べたり、世界にはどのような植物があるのかという興味を満たしたりするためにも役立ちました。

ボタニカルアート3

そして、食文化の発展にも、大きな影響を与えました。

「おいしいボタニカル・アート展」では、英国キュー王立植物園の、野菜や果物、スパイスを中心にしたボタニカルアートが展示されていました。

英国キュー王立植物園には、20万点を超えるボタニカル・アートが保管されているそうです。

ボタニカルアート5

▶ 英国キュー王立植物園のホームページは、こちら

ボタニカル・アートの実物を見ると、花や葉、実の様子がよく分かります。
そして、鮮やかな色彩や、緻密な描写は写真にはない良さだと感じました。

また、植物の特徴を一枚の絵にまとめるため、様々な工夫が凝らされていることも分かりました。

▶ 静岡市美術館のホームページは、こちら

鮮やかな緑色の葉や果物が描かれたボタニカルアートは、インテリアにぴったりだと思いました。