2022年夏、国立新美術館で開催された、李禹煥(リ・ウファン)回顧展へ行ってきました。初期の≪線より≫シリーズの作品が好きでしたが、最近の作品は実物を見る機会がありませんでした。最新作の≪応答≫シリーズを見たいと思い、足を運びました。
◆ 李禹煥(リ・ウファン) ≪線より≫シリーズ
李は1936年韓国生まれ。20代の頃、来日しアーティストとしての創作活動を開始しました。
今回の回顧展では、1960年代の初期の作品から、最新作までが展示されていました。
60年以上におよぶ創作活動の集大成。
そして、今なお、瑞々しい作品を生み出すその感性に魅かれます。
◆ ガラス、鉄、石 ≪関係項≫シリーズ
ただガラス、鉄板、石が並べられているだけなのに、
なんでこんなに心が揺さぶられるのだろう。
「モノ」が放つエネルギー。
「モノ」と「モノ」の距離が生み出す緊張感。
そして、「モノ」と「モノ」の関係性。
◆ 最新作 ≪応答≫シリーズ
最新作は、初期の作品の延長線上にある≪応答≫シリーズ。
太く、大きなストローク。
広大な余白。
そして、「白から青」、「白から朱」へのグラデーション。
ずーーーっと、見ていたくなる美しさでした。
本展覧会の、最後の展示室の作品は、なんと壁に直接描かれた作品。
これ、最後、どうするんだろう?
壁ごと、移動できるのかな?