東京都写真美術館で開催されている、マイケル・ケンナ写真展に出かけてきました。
ケンナは、1953年、イギリス生まれ。写真家として、45年のキャリアがあります。
モノクロの風景写真で有名です。
会場の入り口には、マイケル・ケンナのインタビュー映像が流れていました。
一本の木を撮影するのに、2時間ぐらいかけていると答えていました。
いろんな角度から撮影するそうです。
また、雪深い場所を、三脚を担いで移動し、アングルを決め、撮影している様子を見ることができました。
こうやって、あの美しい写真の数々が生み出されているんですね。
展示されている作品は、すべて作家本人がプリントしたものです。
なんと、会場では、写真撮影ができました。
アウシュビッツを撮影した「Impossible to Forget」と日本で女性を撮影した「Rafu」のコーナーは、撮影不可です。
「Impossible to Forget」は、約12年の歳月をかけてナチスドイツの強制収容所28ケ所を撮影したものです。
そして、その300点のプリントとネガを、フランス政府に寄贈しています。
12年間もかけて撮影したネガを寄贈するなんて!
ネガは、写真家にとって命の次に大事なもの、だと思います。
その大切なネガを寄贈することで、ケンナは写真という枠を超えて、メッセージを発信し続けているのでしょう。
このコーナーは、写真の前面にアクリルパネルがはめ込まれておらず、プリントの美しさをダイレクトに見ることができました。
気に入った写真は、こちら。
真ん中の写真です。
アウトフォーカスの美しさにひかれました。
会場には、これまで発行された、たくさんの写真集も展示されていました。
展覧会の図録は、かなりハイクオリティです。
LIFE IS BOKEH