先週の3連休に、上野で開催されている、「フェルメール展」へ出かけてきました。
◆ ついに会えるぞ、フェルメール!
ヨハネス・フェルメールは、17世紀を代表するオランダの画家です。
「光の魔術師」と称されることもあります。
現存している作品数は、わずか35点。
その内の10点が日本に集まります。
入場チケットは、時間制になっていますが、30分前には、すでに長い行列ができていました。
指定時刻の後半に行けば、比較的、スムーズに入場できたようです。
11月下旬と言うのに、暖かな日で、待ち時間は苦になりませんでした。
美術館前の桜の木には、花が咲いていていました。
◆ フェルメール・ルーム
今回、見ることができたフェルメールの作品は、全部で8点。
かなりの混雑でした。
フェルメールの絵は、同時代の他の作家と比べて、質感、色の密度が違いました。
あと、構図の美しさ。
1㎜も対象物を動かすことができないような、均衡を保っています。
気に入った作品は、『牛乳を注ぐ女』、『ワイングラス』の二つ。
当時の生活感が、とてもよく伝わってきました。
『牛乳を注ぐ女』は、画面左側にあるパンとミルクの構図、テーブルと腕の角度の対比がとても面白い作品です。
右下にある物は、足温器といって、足を温めるものだそうです。
画面の左側にたくさんの物が描かれているのに、バランスがとれているのは、白い壁と、この足温器のおかげですね。
計算され尽くされています。
そして、フェルメールの作品で繰り返し登場している、黄色の服と青色の対比がとてもきれいです。
『ワイングラス』は、今回初めて来日した作品の一つだそうです。
ちょっとあやしい雰囲気の作品です。
男性の服、女性のドレス、テーブルクロス、それぞれが全く違う質感で描き分けられています。
手触りも全く違うだろうことが、伝わってきます。
左側のステンドグラスから入ってくる日差しを的確にとらえていて、まさに「光の魔術師」です。
◆ もう一つ 心に残った作品
フェルメール以外で、心に残った作品は、コルネリス・ファン・ウィーリンヘン『港町近くの武装商船と船舶』。
一目見て、細かなところまで描かれた船の描写に驚きました。
マストやロープの一本一本が、とても丹念に描かれています。
そして、エメラルドの海水。とても美しい色です。
遠くにも多くの船の影が、見えます。
画面手前では、漁師がいろいろな作業をしています。
17世紀の漁師の仕事ぶりが、伝わってきました。
(ヤン・ウェニークス『野ウサギと狩りの獲物』のウサギの毛並みのリアルさも、びっくりでした。)
◆ おまけ
ショップで購入した缶バッジ。
お金を入れて、「ガチャガチャ」とダイヤルを回して、カプセルが出てくるやつです。
出てきたのは、『マルタとマリアの家のキリスト』の缶バッジでした。
バッグにつけようと思います。
***
今回、来日する作品をすべて見るために、大阪で開催される「フェルメール展」にも、行こうと思っています。
「恋文」は、大阪展でしか見られません。
LIFE IS COMPOSITION