『小さな習慣』を読んでから、習慣本が気になり始めました。
そこで、店頭で平積みされていた『ぼくたちは習慣でできている。』を購入しました。「明日がんばろう」を終わりにしたい!
本書は、全4章で構成されています。1章は「意志力について」、2章は「習慣について」、3章は「習慣を身につけるための50ステップ」、4章は「努力・才能について」です。
本書の中から、気になった話題を3つ紹介します。
☆ トリガー、ルーチン、報酬
習慣を身につけることは、意志力を鍛え、誘惑を絶てるようになることなどではない。自分が感じられる「報酬」と「罰則」を書き換えるということ。何度も何度も行動することで、実際に自分の脳に変化を起こすということだ。
チャールズ・デュヒッグ『習慣の力』によれば、習慣は、「トリガー」、「ルーチン」、「報酬」の3つの要素で成り立っているという。
習慣をこの3つの視点で捉えると、今までとは違った見方ができる。
甘いものを食べるという習慣は、
「トリガー」…コンビニへ行く、
「ルーチン」…仕事が終わったご褒美、
「報酬」…甘さを味わう
という3段階が螺旋状に積み重なっているとしたら、コンビニへ行くことを止めれば、甘いものを断つことができるかもしれません。
現在、身につけている習慣は、何年もの間、今まで繰り返され、脳の神経回路が強化されています。
まずは、コンビニに行かない、買い物に行ってもお菓子コーナーには近づかないといったトリガーを替えていく必要があるのです。
仕事が終わったご褒美は、違うもので代替するか、そもそも、満足感が十分に味わえる仕事に替える必要があるかもしれません。
そして、今、手放したいと思っている習慣によって、自分はどんな報酬を得てきたのか?
これは、じっくりと自分と向き合って考える価値がありそうです。
☆ キーストーンハビット
習慣の中には、「キーストーンハビット」と呼ばれる習慣がある。その習慣を身につけることで、他の習慣にドミノのように好影響を及ぼしていく「要」となる習慣のことで、片づけ、運動、早起きすることなどが代表的だ。
この「キーストーンハビット」という考え方を、本書で初めて知りました。
著者は、モノを減らすというミニマリズムが、他の習慣にも好影響を与えたそうです。
一つの達成感、成功体験が、他の習慣を身につけやすくすると思われます。
多くの習慣を欲張って身につけようとするよりも、まずは、自分の要となる習慣をしっかりと身につける方が近道になるということです。
著者の佐々木典士の前作、『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』には、その暮らしぶりが描かれています。あまりの物の少なさに驚かされました。
佐々木氏は、モノを減らすことで、家事全般が好きになったそうです。
家事嫌いの原因は、モノの多さにあったわけです。
☆ 大人の時間割
学校の授業は時間割に沿って行われる。チャイムが授業開始のトリガーだ。この時間割は大人にだって有効だ。ぼくは朝起きるだけでなく、夜寝る時にもアラームが鳴るようにしている。朝起きられないのはまず、睡眠時間が十分でないことが原因。
なるほど! 時間割という言葉がしっくりきました。
「時間割」は、「スケジュール」よりも、小学生から大学まで使用して、すでに身体に馴染んだ言葉だからだと思います。
休日を、だらだらと過ごしてしまいがちなので、まずはそこから改善したいと考えています。
平日は仕事の拘束時間が長いので、自分で構築する余地がほとんどありません。
まずは、休日の過ごし方を改善していきたい。
夜寝る時にもアラームをセットし、睡眠時間が遅れるのを防ぐというアイデアは、とても新鮮でした。
週末は、だらだらと過ごしてしまい、睡眠時間が遅くなる。
翌日の目覚めが遅くなり、気持のよい一日をスタートできないという悪循環。
平日の睡眠時間確保も課題だが、まずは、自分で自由にできる休日を改革していこう。
休日の時間管理を確立させ、夜の睡眠時間をしっかりと確保することで、早起きする習慣を身につけたい。
本書で紹介されていたアプリ「Way of Life」と「Momentum」を試してみよう。
トリガーワード
才能がない/報酬/罰則/感情/マシュマロテスト/新聞/トリガー/ルーチン/まずやめる/依存症/意志力/時間割/断糖/自己効力感
- 題名 ぼくたちは習慣でできている。
- 著者 佐々木典士
- 発行年 2018年
- 出版社 ワニブックス